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ポーリーヌ

監督:リーフェン・デブローワー
2001年 ベルギー、フランス

知的障害を持つ老婆のポーリーヌは姉と二人暮し。彼女は自分で靴紐すら結べず、何から何まで姉の世話になって生きていた。ある日、姉が他界。近くに住んでいながらなるべく二人と関わろうとしなかった妹のポーレットと、遠方で一人暮らしを気ままに楽しんでいるもう一人の妹は早速ポーリーヌの元に駆けつけるが、悲しみに暮れるのも束の間、“二人の妹のいずれかがポーリーヌの世話をすること”と姉の遺書に書かれているのを知り、困り果てるのだった――。

二人の妹は互いにポーリーヌを押し付けあいます。観ていて少しイヤになるほどあからさまに自分本位な二人ですが、しかし彼女達にも自分の生活があるから一概に非難もできません。そんな二人の思いを知ってか知らずか、ポーリーヌはマイペースです。彼女の頭の中にはお花畑があるらしい。喩えではなくて、本当に彼女は夢の世界の住人のようです。

どうしても二人の手には負えないということで、ポーリーヌは施設に預けられます。時期同じくしてポーレットは仕事を辞め、悠々自適な隠居生活を楽しもうと考えますが、いざ実行してみると、それはとても味気ないものでした。現役を退いた者に対して世間は思った以上に冷たいのだ。大勢の友達に囲まれても自分に話をふってくれる人さえいません。自由を満喫し残りの人生を謳歌しようという目論みは儚い夢でした。そんな中でポーレットの気持ちに変化の兆しが顕れます。この辺りの描写はなかなか良かったです。

一つ難点を言えば、この映画は綺麗過ぎる気がします。裕福ではない人達の老老介護、それも知的障害込みとなれば、実際には過酷な日常に疲労困憊するのではないかな。先々のことも不安だろうし。まあポーレットの場合、そんな生活でも退屈で寂しいよりはずっとマシだと考えたのかもしれませんが、現実に同じような状況下に置かれている人達はこの映画を観てどう思うだろう。そんな悠長なこと言ってられねえよと思わんだろうか。


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