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大いなる休暇

大いなる休暇

監督:ジャン=フランソワ・プリオ
2003年 カナダ

かつては漁業で賑わっていたカナダの小さな島。120人そこそこの住民の大半は、今では働くあてが無く、希望も無く、生活保護を頼りにその日暮らしをしている。工場誘致の話が実現すれば仕事にありつけるのだが、工場側が提示した条件――島に定住する医師が一人以上いること――は、医師が居付かなくなって十余年という島にとって厳しいものだった。そこに元町長の計らいで、一人の医師がバカンスにやってくることに。これを逃す手は無いと考えた住民達は一致団結し、医師が島に惚れこむようにと策略を巡らせるのだった――。

住民達はあの手この手で医師のご機嫌をとり、医師の趣味・嗜好にあわせて見せ掛けのパラダイスを演出しようと奮闘します。たとえば医師の趣味がクリケットだと知ると、お手製のユニフォームを急ぎ作って試合の真似事をして見せ、島の伝統的なスポーツですなんてぬかしやがったり、医師が魚釣りをすると、海に潜って針に魚を引っ掛けてやるのだけど、あからさまに冷凍魚だったり。発想の馬鹿馬鹿しさと住民達の真剣さのギャップが面白いです。くだらないことに騙されて大喜びする医師の間抜けぶりも良い。基本はドタバタ喜劇ですが、機知に富んだシニカルなジョークなんかもあって、私は久しぶりに映画で笑いましたです。

一事が万事、住民達の故意による嘘で塗り固められた島。一方で、医師の人生も、故意ではないにせよ、実は虚構と欺瞞に満ちていたということが後に判ります。両者にどれほどの違いがあるだろうか。果たして医師の休暇を大いなるものにしたのは、住民達の嘘から出たマコトでありました。嘘の罪と効能と。コメディですが、テーマは割りと深かったりします。


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