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サムサッカー

サムサッカー 17歳,フツーに心配な僕のミライ [DVD]

監督:マイク・ミルズ
2005年 アメリカ

主人公は17才。ハリセンボンの箕輪に似た風貌で、線が細く顔色が悪いその少年は、親指をしゃぶる癖が未だ抜けず、いつも心ここにあらずの状態で注意散漫、何を考えているのかよく判らない。しかしADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断されて薬を服用し始めると、途端に彼は前向きで覇気があり弁の立つ少年へと生まれ変わる。

手に負えない子供にはとりあえず病名をつけ、薬漬けにしてしまえば大人は楽だ。当の子供にとっても、それが新たな一歩を踏み出すきっかけになるのなら、一概に悪いこととは言えない。しかし本当にそれで良いのか。薬の力で増幅させた脳の機能は、彼本来のものであると言えるのか。キアヌ・リーブス演じる医者が言うように、問題の根本を突き止めることが最重要なのであって、それなしに何の解決と言えるだろう。

何でも見通せるようになった(と思い込んでいる)主人公の日常に、やがてひずみが生じる。自分の知性の高さに驕り、思いやりを失ったため、仲間は去り、家族からの扱いも腫れ物に触れるようだ。そして主人公は薬の服用をやめる。もう以前のように弁は立たないが、それでも彼は拙いながら自分の言葉で自分を表現し、自分らしさを見出し始めるのだった。『アルジャーノンに花束を』の青春映画版とでも言うべきか。


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