<< ベルリン・天使の詩 | main | アップアップ >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています


- | - | -

マッチ工場の少女 / ロッキーVI

  • マッチ工場の少女
    監督:アキ・カウリスマキ
    1990年 フィンランド

    身勝手な母親と継父を若くして養う女が主人公。彼女は日がな一日マッチ製造工場で流れ作業に従事して得た僅かな給金の中から、たまにはステキな洋服でも買ってみるのですが、両親からは返して来い!という言葉とともに頬をぶたれます。しかし彼女も年頃の女の子、せっかく買った洋服を返す前に一時のお洒落を楽しみ、盛り場に出かけます。そこで彼女は男と知り合い一夜を共にすると、それが原因で妊娠、男に報告するも処分しろという冷たい一言が返ってきただけ。両親のこと、男のこと、貧しさ……、それまで溜めに溜め込んだ鬱憤に耐えられなくなった彼女は、いよいよ堪忍袋の緒を切らせるのです。

    こう私のアホっぽい文章で書くと切迫したものが何も伝わらないと思いますけども、実際はほとんど台詞の無い状態で、主人公の遣る瀬無さ・孤独感・怒りをじわじわと、丹念に炙り出していく暗い映画です。でもまぁそこはカウリスマキ監督らしいベタつかない感性とユーモアもあって、重苦しい感じはありません。カフェで一杯のビールを飲むほんのワンカットで、人物が何を感じて生きているのか想像させることのできるカウリスマキは、やっぱり凄いと改めて思います。

    自分を押し殺すのをやめて戦い始めた主人公の末路には、相応の罰が待っているのですが、それが不幸なことであると私は感じません。彼女はようやく呪縛から解放されて、自分の足で歩き出したわけだからね。

  • ロッキーVI
    監督:アキ・カウリスマキ
    1986年 フィンランド

    スタローンのロッキー4のアホらしさに腹立ちを覚えたカウリスマキによるパロディ映画。10分ほどの短編です。

    ロッキー4がプロモーション・ビデオのようだったことへの当てつけか、この短編も完全にPV風。カウリスマキらしからぬカメラワークに、始終鳴りっぱなしの軽薄な音楽。内容の方も、ロッキー4ではロッキーがソ連に乗り込んで四面楚歌の中、破壊的強さを誇るソ連人ボクサーに結局は勝って、それまでブーイングの嵐だった場内はいつしか歓声に包まれていたというものだったけども、この短編では痩せっぽちのアメリカ人が巨漢のソ連人に、案の定ボコボコにやられるというもの。しかしそこはカウリスマキらしいと言って良いのか悪いのか、このソ連人が大層バカで、レフェリーも観客も見境ナシに殴りつけてしまいます。ロッキー4もアホですが、この短編も充分アホです。カウリスマキのファンだけが観れば良い作品。


ま行 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト


- | - | -

コメント









トラックバック

トラックバックURL :