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自虐の詩

自虐の詩 プレミアム・エディション

監督:堤幸彦
2007年 日本

ぐうたらで粗暴な元やくざの男と、健気にも文句一つ言わず彼に尽くす内縁の妻の日常を、堤幸彦らしいトリッキーな演出にナンセンスなユーモアを交えて描いた物語。無駄と蛇足だらけで、決してよくまとまっているとは思えませんが、それでも私は好きですよこの映画。

誰もがさっさと別れるべきだと太鼓判を押すようなロクデナシ男と、なぜだかいつも笑顔で彼とのつましい生活を楽しんでいる女。傍目から見れば、それは不幸な暮らしぶりに思えるかもしれない。しかし女の生い立ちや、男と出会って現在に至るまでの経緯が回想シーンで明かされるにつれ、人はあまりにも多くのものを背負っているのだと、つい忘れがちなことに気付かされます。

「幸や不幸など測れるものだろうか?」 ヒロインは、そう我々に問いかけます。ましてや他人の幸や不幸をや。“彼は幸せな男だよな羨ましい”、“彼女は不幸に違いないよ可哀想に”。その人が何を背負って生きてきたかも知らずに、今現在の断面だけを見て、そんな身勝手な評価を下してしまうことが、私にはある。その安直な独断の裏にある見え透いた独善の、度し難いほどの愚かさを痛烈に指摘されたようで、堪えましたですよ。ボディに一撃喰らったような。

嫌われ者だった学生時代のヒロインと、やはりクラスの皆から総スカンを食っている唯一の友人・熊本さんのエピソードが、ベタながらなかなか良かったです。熊本さんは容姿といいキャラといい強烈過ぎます。ラストのあるシーンを観て、彼女の人生がどんなだったのか想像してしまいました。


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