スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています


- | - | -

10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス/イデアの森

10ミニッツ・オールダー コレクターズ・スペシャル

監督:アキ・カウリスマキ、ヴィクトル・エリセ、ヴェルナー・ヘルツォーク、ジム・ジャームッシュ、ヴィム・ヴェンダース、スパイク・リー、チェン・カイコー、ベルナルド・ベルトルッチ、マイク・フィギス、イジー・メンツェル、イシュトヴァン・サボー、クレール・ドニ、フォルカー・シュレンドルフ、マイケル・ラドフォード、ジャン=リュック・ゴダール
2002年 イギリス、ドイツ、スペイン、オランダ、フィンランド、中国

15人の監督が人生というものをそれぞれ独自の視点で切り取った短編集。たったの10分でも、その向こうへの広がり、濃密さを表現できるということが実践された良作。


  • アキ・カウリスマキ

    一時の情熱に走ってしまう男女の刹那的な物語かと思いきや、ずしりと重いラストの台詞で、彼らの抱えているものの大きさが判る。

  • ヴィクトル・エリセ

    貧しくとも平和な田舎の集落で生まれた赤ん坊は監督自身か。それは喜ばしい生の芽吹き、希望であると同時に、いつまでも愚かな歴史を繰り返す人間への絶望も内包しているかのよう。強烈な死のイメージに窒息しそうな10分間。

  • ヴェルナー・ヘルツォーク

    急激に身長が伸びると身体のあちらこちらに痛みを感じる。という話を思い出した。急激な進歩が未開の地で暮らす人々にどんな弊害をもたらしたか。そもそも、進歩とは何か。これが偽ドキュメンタリーだったら天晴れだったのだが。

  • ジム・ジャームッシュ

    この女優は確かに孤独だろう。しかし、恵まれた孤独だろう。

  • ヴィム・ヴェンダース

    10分あれば死の恐怖を嫌と言うほど味わうことも可能。だが、喉もと過ぎれば何とやらで、その事を簡単に忘れて軽口を叩くこともまた可能。というような。短いようで長く、長いようでやはり短い10分間。

  • スパイク・リー

    ブッシュがゴアに勝利したのは幸運に恵まれたからか、それとも策略によってか。へーとは思ったが、一本の映像作品として惹かれるところは皆無であった。

  • チェン・カイコー

    都市開発によって故郷を奪われた男の、望郷の念が見せる泡沫の夢。ただの狂人かと思われた男の夢を信じ始めることで、登場人物達もまた、同じ夢を共有できるようになる。それはまさしく映画というものの構造、そのものではないか。

  • ベルナルド・ベルトルッチ

    人生なんて一瞬の夢さ。か。

  • マイク・フィギス

    画面を4分割にし、一人の男の生涯を4つの時代に分けて同時に描くという凝った作り。10分という制限時間を最大限に活かしたのはこの作品かもしれない。あんな構図は2時間も観ていられないもんな、疲れちゃって。

  • イジー・メンツェル

    実在の老俳優の生涯が、彼の出演作品の切り張りによって描かれるという、ストレートな一本。何とも感傷的。

  • イシュトヴァン・サボー

    ほんの10分もあれば、それまで平穏無事だった人生から、ヒトは簡単に転落してしまうのだということ。

  • クレール・ドニ

    フランスで移民の若者による暴動が起きてからまだ日が浅いので、タイムリーではあった。同化政策が移民達のアイデンティティを傷つけていることは事実かもしれないが、それこそ人種のるつぼというような状況をよしとすれば、それはかえって独自性の喪失――均一化――を招くのだという考えも判る。黒人に時間をきかれた男の表情が印象的だった。

  • フォルカー・シュレンドルフ

    不穏な空気を孕んだ映像に惹かれるも、ナレーションが鬱陶しい。

  • マイケル・ラドフォード

    非常に判り易く、キャッチーな短編。しかもSF風味。哲学的な作風が続く中、この一本は異質であったが、物語としての完成度は最も高かった。

  • ジャン=リュック・ゴダール

    元批評家だからか知らないが、この人はどうしてこうも言葉に頼るのか。しかも自分の言葉に陶酔しきっているから、観ているこちらまであてられて酔っ払いそうだ。やはりこの人の作品は好きになれない。

ヴィクトル・エリセとイシュトヴァン・サボーの作品が特に好きだった。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

21グラム

21グラム (初回出荷限定価格)

監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
2003年 アメリカ

三人の男女の現在と過去を短いシークェンスに分断し、それをシャッフルして、一見無秩序に脈絡なく羅列しながら、次第に意味を形成する。パッチワークのような映画です。

時系列に沿った展開なら、どうということのない物語なのに、敢えて前述の手法をとることにより、不安定で不可知で不条理なヒトの生というものを、リアルに浮かび上がらせることに成功していると思います。そういう意味では手法が勝利したと言えるのでしょう。しかし全貌が分かってしまえば、やはりどうということないわけで、そういう意味では手法に敗北したと言えなくもないような。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

13階段

13階段

監督:長澤雅彦
2002年 日本

殺人罪で服役していた男と彼の面倒を見ていた刑務官が、とある死刑囚の冤罪を証明すべく奔走する物語。二人はなぜ躍起になってそんなことをするのか。背景にある二人の過去の忌まわしい記憶が徐々に明かされるとともに、事件捜査における自白偏重主義や死刑制度が抱える問題にも触れられており、なかなか骨のあるミステリーでした。が、ラストのとってつけたようなお涙頂戴シーンだけはいただけません。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

17歳のカルテ

17歳のカルテ コレクターズ・エディション

監督:ジェームズ・マンゴールド
2000年 アメリカ

精神病院に収監された少女達の交流を描く映画。

少女達が抱えている問題は、例えば境界性人格障害であり、摂食障害であり、虚言症であるわけだけれども、私には彼女達が、至極真っ当な人間であると思えた。真っ当過ぎたと言っても良い。多感な時期の少女であれば尚更だ。

自分の気持ちにも他人の気持ちにも敏感で――それゆえに自分を、時には他人を傷付けてしまうこともある――、ただ幸福を掴もうと足掻いて生きる人間が異常とされ、鈍感で無神経で従順な人間が、マジョリティであるというだけで正常とされる社会が生み出した、“人間らしく心が機能しているのはむしろ鉄格子の中の人”という皮肉的状況。笑えない。

治癒したと診断され退院したものの、自殺するデイジー。彼女の背中を最後に押したのはリサだが、追い詰めた要因は他にある。リサが言うようにデイジーは、「口実を欲しがって」いた。デイジーの心は癒えるどころか、ますます現実と乖離していた。そうさせたものの一つが、自分を偽り骨抜きになってでも“正常”であれと強要する、社会の病理だ。『カッコーの巣の上で』において、チーフがマクマーフィの魂を解放したように、リサはデイジーの魂を解放してやるという最悪の役目を、自ら担ったに過ぎない。

彼女達のカルテは、社会のカルテだ。社会が何を異常と定義するかを記したそれは、社会の異常性を浮き彫りにする。そして、これまた皮肉なことに、そのカルテは彼女達にとって、自分の存在を社会が認めてくれた唯一の証しでもある。社会が決めたルールに則ってカテゴライズされ、病名を付与されることで、彼女達は“正式な病人”として、社会のお墨付きを貰ったのだ。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

1984

監督:マイケル・ラドフォード
1984年 イギリス

徹底した情報管理で国民の思想を統制する全体主義国家体制に疑問を抱き始めた男が洗脳されて屈服するまでを描いた物語。

新聞記事の検閲、歴史的事実の歪曲と捏造、思想警察の監視。まるでどこかの国みたいじゃあないですか。ああ、怖い怖い。イヤだねぇ。

しかし、もっと怖い国が現実にある。国民に絶対的な服従や忠誠を要求するような馬鹿な真似はせず、あくまで巧妙に、寛容なフリをして、お仕着せの自由に屈従する無知で従順な奴隷を日々量産している国が。意味判りませんか。まあ、判らなくても結構です。

ただでさえ救いようの無いディストピア物語が、悪夢をそのままフィルムに焼き付けたような映像と、奇妙な違和感を湛えたユーリズミックスの音楽とが相俟って、不快極まりない世界を作り上げています。一つの作品としてはよく出来ているのですが、二度とは観たくありません。映画を観て吐き気をもよおしたのは初めてかもです。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

17歳の処方箋

17歳の処方箋

監督:バー・スティアーズ
2002年 アメリカ

反抗期で心がいびつになっている主人公は、支配的で独善的な母と、心を病んだ父と、母の信頼を一身に受ける優等生の兄の影響も手伝ってか、すっかりひねくれてしまっております。しかも経済的には恵まれているから始末が悪い。酒、煙草、クスリ、女と、やりたい放題。

とはいえ、主人公は特別に変わっている子供ではありません。家族に愛されていないという思いこみから自分を傷付けるような真似をする、つまり、家族に愛されたくて仕方のない普通の子供です。兄に「僕を憎め」という主人公。主人公に「甘えるな」と答える兄。このやり取りに主人公の全てが集約されています。そうです、主人公はただのガキなのです。家族に憎まれることをあてにして、自身の存在意義を確立せんとする、依頼心の旺盛なガキなのです。現実にありがちな姿よりも多少エキセントリックにデフォルメして描いてはいますが、この作品は普通の少年の普通の青春映画です。

スーザン・サランドンの死に顔が本当に死んでいるように見えるところに感心しました。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

25時

25時 スペシャル・エディション

監督:スパイク・リー
2002年 アメリカ

元麻薬の売人が刑務所に収監される直前の一日。

登場人物はみな後悔と自責の念を抱えています。クスリになんか手を染めなければ良かった、友人を、彼氏を、息子を救えば良かった、と。彼等の嘆きは、グラウンド・ゼロのグロテスクなアバタを見て「美しくあるべきアメリカよ、ああ、今いずこ」と嘆くニューヨーカーのそれと重なります。しかし、覆水は盆に返りません。失われた未来を取り戻すことは出来ないのです。だから哀しい。そして重い。

主人公には泣きながら殴り付けてくれる友人がいて、決して裏切らなかった恋人がいて、逃亡を提案する父親がいます。彼等が描く空虚な未来予想図が一時しのぎの哀しい嘘でしかないことは、彼等も主人公も重々承知でしょう。だからこそ主人公は、罪を贖うことなど到底不可能だとしても、自分がしでかしたことの重さを少しだけ理解できたのではなかろうか、自分が堕落した責任を社会に対する不満で覆い隠していた心は氷解したのではなかろうか、と思うのですヨ。

クスリを垂れ流した罪に対して7年間の拘留では、自業自得どころか罰が軽過ぎますが、だからといって責め続けても事態は改善しません。救いは痛みを内包するものです。救いを与えないということは、自らの痛みを回避することに他なりません。というようなことを、思ったり思わなかったり。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

24 -TWENTY FOUR- シーズン1

24 -TWENTY FOUR- シーズン1 DVDコレクターズ・ボックス

監督:スティーブン・ホプキンス
2001年 アメリカ

映画ではありませんが面白かったので。

連邦捜査官のジャック・バウアーが、次期大統領と目されるデヴィッド・パーマー上院議員の暗殺計画を阻止するという任務に付されるところから、彼の長い一日(24時間)は始まります。それをリアルタイムで追っていくというのがプロットの主軸。

なのだけど。ジャックの娘や妻が誘拐されたり、パーマーは家族が過去に犯した罪によって窮地に立たされたり、結局は暗殺計画も犯人の目論みの一端に過ぎないことが分かったり…、とにかく波乱に富んだ展開で、それこそベタな言い方をすれば、息付く暇もありません。ベタベタ。

無理があったり必然性がなかったりする展開も随所に見られます(どうしてこの期に及んでジャックの妻と娘をCTUではなく隠れ家に匿うかなあ、とか)。いくら何でもやり過ぎだと思った箇所もいくつか。面白くするためなら何でもアリというアメリカ的なサービス精神の旺盛さ、とでも申しましょうか。

しかし全体的に観ると、それが奏効しているのではないかと。主演のキーファー・サザーランドがインタビューで語っている通り、「安全な役はない」のです。主要な登場人物でさえいつ死ぬか分からないし、スパイである可能性も捨てきれない。エピソードのインフレ状態が生む緊迫感。誰も信用できません。

また、ジャックやパーマーがそれぞれの家族と対話するシーンは、甘ったるいセンチメンタリズムが少々鼻に付くものの、物語の厚みを増していて良いと思いました。そういうシーンもあったから、このドラマは単なるハチャメチャな活劇に終わらなかったのでは。

DVDを観れば判るように、このドラマにはグッド・エンドとバッド・エンドが用意されています。当然ながら、正式に採用されたのは、そのいずれかなんですけども。どちらが好きかは人によって意見が分かれるところでしょう。気分良く観終わりたければグッド、物語の完成度を考えればバッドかな。

「そこらの映画より映画的だ」という評については、違うだろと言いたい。24時間をリアルタイムで追っていくという手法は、テレビの特性を活かしたものです。テレビでなければ実現できないことですヨ。そういう意味ではむしろ、とてもテレビ的です。

ともあれ、一話につき約45分×24という長さにストレスを感じることなく楽しめました。今年の上半期中に発売及びレンタルが開始されるエピソード2にも期待。アメリカではエピソード3の放映が既に開始されているとか。そちらにも期待。

アメリカのTVドラマにはまったのは『冒険野郎マクガイバー』以来です。古いです。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

007 / ダイ・アナザー・デイ

007 / ダイ・アナザー・デイ

監督:リー・タマホリ
2002年 イギリス、アメリカ

冒頭から華麗なサーフィンの技を見せつけつつ北朝鮮に侵入するボンドさん。目立ち過ぎ。スパイなんじゃねえのかよゲラゲラ。

最新のツールを駆使してあらゆる難関を乗り越える割に金網はいちいちペンチでプチプチ切るボンドさん。アンタさっき腕時計レーザーで床切ってたろゲラゲラ。

初っ端からクライマックスまで徹底して無理がある。こんなに可笑しい映画と出会ったのは久しぶりです。でも、そんなハチャメチャなところが007シリーズの持ち味だったりもするんですよね。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)

102

102 特別版

監督:ケヴィン・リマ
2000年 アメリカ

ダルメシアンを102頭も飼い、犬の前では人間同士の会話にも神経質に気を使うヒロインは、クルエラと同程度に狂人めいていると思います。


0-9 | comments(0) | trackbacks(0)