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スター・ファイター

監督:ニック・キャッスル
1984年 アメリカ

アメリカの片田舎で、ただ漫然と毎日を生きる青年が主人公。彼の楽しみといえば、酒場の傍に一台だけある、宇宙を舞台にしたシューティングゲームに興じる事くらい。ある日、最高得点を記録した主人公の元に、宇宙からの使者が訪れる。彼を本物の戦闘機のパイロットとして迎え入れたいと言うのだ。

そういうわけで宇宙戦争に駆り出された青年が、やがて自分の生き方を見出し自立するというSF青春物語。危機的な状況であるはずなのに、そうは感じさせない、どこかほのぼのとしていて味わい深い演出が魅力か。ゲームの腕を見込んで宇宙人がスカウトにやってくるというアイデアもさることながら、主人公の身代わりとして地球に送られた彼そっくりのロボットのエピソードも面白い。SFXについては、これより7年も前に公開された『スターウォーズ』に見劣りするほどで、出来が良いとは言い難い。ちなみに、ゲームを提供しているのはATARI。懐かしい。


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スリザー

スリザー プレミアム・エディション [DVD]

監督:ジェームズ・ガン
2006年 アメリカ

隕石に乗って飛来した生物が人間に寄生してゆくというホラー映画。グロテスク度はそれなり、恐怖感はほぼ皆無。ネタにマジレスカコワルイが、それでも敢えて言うならば、親玉さえ殺せばその子孫も全て死ぬという、現実的には有り得ないがご都合主義のフィクションではまま見受けられるリスクの高い生態を持った生物が、食料を食い潰してはいくつもの星を転々としているという設定にそもそもの無理がある。よくぞ地球まで辿り着けたものだ。褒めてやる。そして案の定、親玉は地球人ごときに殺されるのであった。


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死霊のえじき

死霊のえじき 完全版

監督:ジョージ・A・ロメロ
1985年 アメリカ

とある地下施設で暮らす数人の学者と兵士達。日夜ゾンビを捕獲し研究してきた彼らでありましたが、上官の死をきっかけに兵士の不満が爆発します。遅々として進まない研究をしているよりゾンビなんぞ皆殺しにすりゃいーんだヨ!グリーンだヨ!、というわけです。そんなこんなで学者と兵士は対立し、もうゾンビなんかほったらかしでいがみ合うのでした。え。

ロメロ版ゾンビ映画の三作目となるこの作品は、ファンの間でも賛否両論あって、駄作だという声もあるようで。私は好きなのですが、否定派の気持ちも判ります。ロメロ版ゾンビ映画の基本として、最も恐いのはやっぱり人間、という考えがまずあって、だから人間のエゴのぶつかり合いに焦点を当てるのは当然なのだけど、そこに囚われ過ぎているという感じは確かにあるなぁ。ゾンビが人間を描くための小道具になってしまっているというか。まあそれでも、ラストでは“本域”のゾンビが観られるし、ホラーというより近未来SFとして捉えて、その世界のセンス・オブ・ワンダーを楽しむことができれば、面白い映画だと思います。

ちなみに、最終版と銘打つDVDは観ちゃいけません。残酷な描写をあらかたカットしてしまった改悪版なので。観るなら完全版を。


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セックスと嘘とビデオテープ

セックスと嘘とビデオテープ

監督:スティーヴン・ソダーバーグ
1989年 アメリカ

偽りの自分に嫌気が差して嘘をつくのをやめたという主人公と、彼の一風変わった性癖によって、一見平穏な生活の中に埋もれた欺瞞を暴かれる男女三人の物語。主人公もまた、そのうちの一人の女性との触れ合いで、自分自身に対する最大の嘘を払拭するに至るという、まあそんな感じの話しです。

性と嘘という、オトナをやっていれば避けて通れない身近なテーマをストレートに扱った映画なので、共感こそすれ物語として面白いものではありませんが、つい見入ってしまう映像的な魅力はあると思います。アンディ・マクダウェルが好きなので、実はそれだけでOK。


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死の棘

監督:小栗康平
1990年 日本

小説家のトシオとミホが結婚して10年が経った頃、長年に渡り続いていたトシオの浮気が発覚する。改心したトシオは愛人と別れ、ミホと二人の子供に尽くそうと努めるが、ミホは許す事が出来ずに再三罵倒を繰り返す。やがてミホは精神を病み、家族は崩壊の危機に見舞われる――。

いつまでも夫を責め続けるミホと、ミホの責めを甘受しようとするも追い詰められてキレるトシオのやり取りは、凄絶でありながらどこか滑稽です。バカップル、と言うとアレですが。そしておそらくトシオとミホは、あの関係性を保ったまま決して別れないでしょう。あれが二人の絆の形であり、しかもその絆は意外と強固なのです。

この映画の根底にあるのは夫婦のあり方についての普遍的な問いだと思われます。ただ、それが現代にも通用するかどうかは疑問でした。舞台となっている1950年代の日本において、女があらゆることを我慢してでも夫に奉仕することは、美徳とされていたのかもしれません。そして、ミホが夫を許せず精神まで病んでしまったのは、単なる嫉妬心からではなく、自分の存在意義が脅かされたからでした。夫に奉仕してきた自分とは、いったいなんだったのか、と。しかし、古い慣習は薄れゆき、自立することも容易になった今、夫の浮気によって自分の存在意義が脅かされてしまうほど自己犠牲を基に尽くす女がどれだけいるでしょうね。いや、私はむしろ尽くしてくれないほうが良いんですけど、あとが怖いから。

怖いと言えば、ミホがトシオに言った台詞、「もう私をミホと呼ばないで下さい。これからはアイツ(トシオの浮気相手)の名前で呼んで下さい」ってのが怖かったです。


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サイレントノイズ

サイレントノイズ [DVD]

監督:ジェフリー・サックス
2005年 カナダ、イギリス、アメリカ

妻を事故で亡くした夫が、AV機器のノイズを媒体として死者がメッセージを伝えようとする“EVP”という現象を利用し、妻の声を聞き姿を確認するところまではまあ馬鹿馬鹿しくも良いとして、死を目前に控えた生きている人の声・姿までノイズに紛れ込むということが判るあたりから物語はとっ散らかり、実際に悪霊と対決するラストに至ってはもう、苦し紛れの辻褄合わせさえ放棄した破綻ぶりで観ていられませんでした。観たけど。

ホラーでもサスペンスでもなく“サウンドスリラー”と銘打っているだけあり、突如として鳴り響くノイズには驚かされましたが、それだけならお化け屋敷と変わりません。科学的合理性が希薄な点についても、表現方法に意匠を凝らしてセンス・オブ・ワンダーを充分に堪能させてくれれば目をつぶる事が出来るのですが、この映画にはそれもありません。唯一救いがあるとすれば、妻を失い超常現象にのめり込んでゆく男の悲しみが、他人にとってみれば疎ましい狂気にしか見えなかったりするという、生きている人間の冷たさを少しだけ描いた点でしょうか。


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ザ・シューター/極大射程

ザ・シューター/極大射程 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

監督:アントワーン・フークア
2007年 アメリカ

物語に登場する一流の狙撃手は、一流のアスリートでもあり、エンジニアでもあり、場合によっては哲学者であったりもして、人間像に奥行きがあることが多い気がします。もうその存在だけで充分にドラマティックなのです。『山猫は眠らない』なんて面白かったでございますな。

で、この映画はどうかというと、凡庸なアクション映画でした。主人公が凄腕の狙撃手であることは判りましたが、狙撃という殺人手段の特殊性や緊張感、狙撃手ゆえの孤独や苦悩なんてものはほぼ描かれず、狙撃手が主人公というよりは、狙撃も得意なランボーといった感じです。だいたい狙撃手が接近戦てどーゆーことよ。ナイフってなんだよ。なめてんのか。コラ!


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幸せのちから

幸せのちから [DVD]

監督:ガブリエレ・ムッチーノ
2006年 アメリカ

1980年頃のアメリカが舞台。シングル・ファザーの主人公が、一時はホームレスにまで落ちぶれながらも這い上がり、成功を掴むまでの様子を描いた映画。実話がベースになっているそうです。

幼い子供を抱えた身で働きづめの毎日。それでも生活苦は増す一方。おそらく彼が最も辛いのは、子供に対して負い目を感じている、ということ。子供は無邪気に親を信じているから余計に。

不運に苛まれ、どん底に落ちても、子供との暮らしを守りたい一心で頑張る主人公と、健気に彼の後をついてゆく子供の日常を淡々と描いており、なかなかハートウォーミングです。ただ、暗い気持ちも残ります。下層から抜け出すのはあまりに困難であることや、幸福の陰には膨大な他人の不幸があるということ、そういう厳しい現実がしっかり描かれているので。アメリカン・ドリームを描いた映画ではあるけれど、成功それ自体より、そこに至るまでの過程、幸せを追求する過程こそが、実は幸せなのかもしれないという幸福論を描いた映画でもあるわけダ。短絡的に勝利を賛美し幸せに酔わせようとする頭がハッピーな映画でなくて良かったです。


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主人公は僕だった

主人公は僕だった コレクターズ・エディション [DVD]

監督:マーク・フォースター
2006年 アメリカ

自分が小説の中で生きている主人公だということを知り、結末で迎えるらしい死を回避すべく人生を意識的に変えていこうとする男の物語。

運命とは、人生とは、文学とは、神とは……など、興味深い題材がたくさん含まれていて良かったのですが、残念な事にラストが最悪でした。

ここからネタバレ注意

作家は直感の赴くまま主人公を殺すべきだった。それが考えうる最高の物語なら、そうすべきだった。しかし彼女はヒューマニズムに溺れ、一個人は生かしたものの、文学を殺してしまった。それは作家として最悪の行いであり罪だ。文学を殺すということは、つまり価値観の変容や多様性を殺すという事であり、より多くの人間を殺す事に繋がると私は思う。そんなところに帰着せざるを得ない市場主義アメリカは哀れだ。


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スパイダーマン3

スパイダーマンTM3 デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

監督:サム・ライミ
2007年 アメリカ

盛り込みすぎて散漫になったかな、という印象。主人公のパーカーと敵対するキャラが3人(親友ハリー、サンドマン、カメラマン)もいて、その上、謎の寄生生物の存在があり、それによってパーカーがいわばダークサイドに引きずり込まれるエピソードがあり、更にはパーカーとM.J.との恋の一進一退があり……。上昇志向ばかり強くて中身空っぽのカメラマンとわがままなM.J.はまあ別として、充分にドラマティックな背景を伴ったハリーやサンドマンとの係わり合いや、いかにしてスパイダーマンが己自身に打ち克つかというエピソードは、じっくり描けば深いテーマを内包し得えただろうに、全て一本にまとめたせいか、どれも薄っぺらいのは残念。

今回のスパイダーマンは“暗い”です。ヒーローとしてよりも悩める個人としてのスパイダーマンに焦点を当てており、彼が一般市民を助ける場面はほとんどありません。そのためか爽快感がない。物語だけではなく画面も暗いです。ことのほか夜のシーンが多いのですよ。そんななかスパイダーマンやヴェノムが物凄いスピードで縦横無尽に駆け回るんですから、何をしているのか把握し難かったですが、それは私が軽度の鳥目だからかもしれず。

星条旗を背にポーズをとるスパイダーマンのカットがありました。あれはヒーロー=アメリカであることを象徴しているのかな、と思ったのですが、だとしたらこの映画には、自国への戒めが多分に含まれているのかも。ヒーローも時には間違えるんだヨ、戦うだけでなく許すという選択肢だってあるんだヨ、というような。知らんけど。

サム・ライミ監督とは旧知の仲でもあるブルース・キャンベルが極僅かながら出演していました。だからどうということはありませんが、ちょっと嬉しかった。


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