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ボビー

ボビー BOBBY  [DVD]

監督:エミリオ・エステヴェス
2006年 アメリカ

1968年6月5日、次期アメリカ大統領と目されていた上院議員ロバート・F・ケネディは、アンバサダーホテルで演説を終えた後、調理場で暗殺された。この映画は、その日その場に居合わせた客と従業員達の悲喜こもごもを描いた群像劇だ。

犯罪組織の撲滅、人種差別の撤廃、環境の改善、ベトナム戦争の縮小……。アメリカが抱えていた諸問題を解決すべく、精力的に活動したロバート・ケネディという人物に、確かな変革の兆しを見出し希望に目を輝かせていたであろう、当時のアメリカ人の様子が生き生きと描写されているのは良かった。たまたまそこに居合わせた無関係な人達の、無関係なエピソードを羅列しているに過ぎないので、物語として面白いものではないのだが、その無関係な人達がケネディの忌み嫌った暴力によって最後には結びついてしまうところに、皮肉と遣る瀬無さを感じる。


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フィールド・オブ・ドリームス

フィールド・オブ・ドリームス [DVD]

監督:フィル・アルデン・ロビンソン
1989年 アメリカ

どこからともなく聞こえてくる“声”につき従い、男は自分の農場を潰して野球場を作る。声の主は誰なのか、果たしてその真意やいかに。むんむん。

夢を果たすことの大切さを描いております。が、夢を持て!叶えろ!という強迫めいたところはなく、むしろ夢を諦めることでまた違った人生が開けるかもしれない可能性を、若干の悲哀とともに温かく描いているところ、そこが私は好きであります。あと、父子の和解もロマンチックに描かれておりますので、父親との関係がギクシャクしていてどうにかしたいと思っている息子は、観ると泣くかもしれません。

この映画を観る度に、アメリカのベースボールと日本の野球とは別物なのだろうと思います。登場人物の個人的な思いでは片付けられない強い思い入れを感じるのです。なんと言うか、アメリカ人にとってのベースボールはもっと生活・地域に根ざしていて、古き良き時代を象徴する一つの要素であり、普遍的な郷愁を呼び起こすものなのかもしれません。

シューレス・ジョーを演じるレイ・リオッタの表情が良いです。


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プレッジ

プレッジ ― スペシャル・エディション

監督:ショーン・ペン
2001年 アメリカ

定年退職したのち、残りの人生を賭して連続幼女殺人事件の解明に挑もうとする元刑事の物語。でした。

サスペンスタッチで、娯楽映画としても結構ハラハラさせられて面白かったですが、皮肉というか遣る瀬無いというか、善悪なんていう単純なものを超えたところにある人生の奥行き、不条理さが丹念に描かれていて、なかなか良い映画でしたヨ。端的に言えば、仕事にしか身の置き所を見出せない愚直で不器用な男の物語であり、つまらないプライドを固持するためなら問題の本質さえも度外視してしまうバカ男の哀れさを描いた映画です。だから彼を正当化することはできないのですが、しかしカッコイイと私は思ってしまいます。あまりにも現実的なオンナという生き物にしてみれば、そんなことよりやるべきことやれよ、と怒り心頭かもしれない。確かにそうだけどサ。


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バッシング

バッシング [DVD]

監督:小林政広
2005年 日本

イラク人質事件をモチーフにした物語です。

猫も杓子も自己責任論をぶっていたあの騒動、ありゃいったい何だったんでしょうか。その答えの片鱗が、この映画から幾つか見えてきます。経済至上主義とか、国家主義とか、皆が一気に同じ方向を向いてしまいがちな国民性とか。マスメディアの罪についてはほとんど触れていなかったなぁ。なんでだよ。しかしまぁ、この映画の本意は社会問題に切り込むことではなく、個人の生き方・幸福論を描くことにあるようです。バッシングを受ける以前から何か切迫したものを抱えていた一人の女性と、彼女を取り巻く人間の、とてもプライベートな部分を切り取りながら、背景にある社会問題も透かして見せるといった、ダルデンヌ風の映画なのでした。

あの人質バッシングと最近話題だった亀田一家騒動とは重なるものがあると思いましたデス。自分は寝転がってテレビを見ていただけのくせに、世間に迷惑をかけるなだの謝罪しろだのと怒る人達の訳の判らなさ。彼らの言う世間とは、つまり自分自身のことで、自分を不愉快にさせた人間を許せないだけなのだけれど、それでは理由にならないから世間を持ち出し社会を持ち出し政府を持ち出し自己正当化を図るんだな。そういう連中に限って、例えば亀田なら幼稚なパフォーマンスをしてもきちんと勝ってさえいれば応援し、イラクの人質も人質に取られたりせず長年に渡りボランティア活動に勤しんでいれば「彼女たちは日本の誇り!」なんて持ち上げたのだろう。なぁ、違うのか? 違うのくゎ?


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不法侵入

不法侵入 [DVD]

監督:ジョナサン・カプラン
1992年 アメリカ

高級住宅地にある一組の夫婦の家に泥棒が侵入する。相対した両者の間で一悶着ありながら、幸いにもこれといった被害は無く泥棒は退散し、間もなく警官が駆けつける。夫婦は親身になって話を聞いてくれる警官に親しみを覚え、それ以来、プライベートでも付き合うようになるが、警官は次第にその本性を現し彼らに付き纏い、妻を奪おうとするのだった――。

つい最近、日本でも警察官によるストーカー行為の末の殺人事件らしきものが発生したばかりなので、イヤな具合にタイムリーだなと。一昔前は小説や映画の題材に過ぎなかったことが、日本でも着実に現実化しつつあるんだな。

それはさておき。この作品は警察官の立場を悪用して執拗なストーカー行為を繰り返す男の恐怖とともに、何ら問題など抱えていないと思われた夫婦が招かれざる侵入者によって綻びを暴かれる様や、身内に甘い警察の実態、銃社会の問題などもさらりと描いており、なかなか奥深いサスペンス映画でした。警察官を演じるレイ・リオッタが良かったです。凶暴で狡猾で、しかし愛情に飢えた孤独な男の、ある意味では純愛と言ってもいい真っ直ぐ過ぎる感情を、不気味に表現していました。


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バッドサンタ

バッドサンタ [DVD]

監督:テリー・ツワイゴフ
2003年 アメリカ

クリスマス時期になるとサンタ役のバイトをしながらデパートの金を盗む金庫破りの男が、いじめられっこの少年との交流で徐々に変わってゆく様を描いた映画。ビリー・ボブ・ソーントン演じる金庫破りの自堕落ぶりは良いのだけど、汚いギャグといい、デブでブサイクなガキといい、泥棒仲間の小人といい、いちいち悪趣味なのが下品でイヤだなあ。笑うに笑えずほのぼのとも出来ず。


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不都合な真実

不都合な真実 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

監督:デイヴィス・グッゲンハイム
2006年 アメリカ

まあその、地球温暖化のメカニズムについて子供でも判るように説明されているし、事態が深刻であることは確かにそうなのだろうけれど、なんでしょうな、この気持ち悪さは。“個々人が気をつければ未来は変えられる”という考えに私は欺瞞を感じてしまうのです。“すり替え”という言葉が頭をよぎって離れないのです。今度は誰が儲けようとしているのだろうなどと考えてしまうのです。そもそも環境が破壊されて何を憂う必要がありましょう。母なる大地を食い荒らすことでしか生きられないヒトという生き物を生み出したのもまた母なる大地ではありませんか。全ては自然の摂理、栄枯盛衰諸行無常、宇宙の法則に則った営みなのです。ただいまデンパ受信中。

ヒトが自ら火を生み出し利用する方法を見つけたとき、もっと言えばヒトという生き物が発生したときに、地球の当面の未来は決まっていたんじゃなかろうか。ならば我々には為す術がないのだろうか。いいえ、心配しなくても大丈夫、いずれ石油や石炭は底を付き、現代文明は崩壊しヒトは絶滅して、何度かの氷河期を繰り返しながら元の環境を取り戻した数万年後の地球には、ヒトとは違うナニかが跋扈していますよ、きっと。


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ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習

ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習<完全ノーカット版>MANKINI水着付BOX(初回生産限定) [DVD]

監督:ラリー・チャールズ
2006年 アメリカ

カザフスタン国営放送の看板リポーターであるボラットが渡米し、カザフスタン国民に向けてアメリカ文化をリポートするといった内容。

いかにもアラブ男という感じで胡散臭いほど立派な口髭をたくわえた彼は、アメリカに降り立つや誰彼構わず話しかけて挨拶のキスをしようとするわ、女性やユダヤ人に対する差別意識を隠そうともしないわ、アメリカの帝国主義を皮肉った国家をロデオ大会会場で声も高らかに歌い上げるわ、知恵遅れの弟や売春婦の妹の話を折りにつけ持ち出して下品なジョークを連発するわで、かなりタチが悪いです。

実を言うとボラットを演じるのはイギリス人コメディアンのサシャ・バロン・コーエンという人で、カザフスタン国営放送とは関係ありません。そもそも彼はユダヤ系だし。しかしアメリカの一般市民は、そんな事情を知る由もありません。ある人は彼の不躾な態度を文化の違いによるもの、或いは英語が堪能ではないところからくるものだとして容認し、ある人はただただ当惑し逃げ去り、ある人は本気で怒り出して警察沙汰にまでなります。実際に訴訟も起こされたらしい。よくやるなぁ。

この映画が面白いのは、先進国で暮らす人間の傲慢と偽善を暴いているところ。特に、紳士・淑女らの変貌振りは面白いですね。どんなに気取っていても、彼らの中には途上国やアラブ系や下層で暮らす人々への差別意識が隠されている。ボラットの容赦ない挑発により剥き出しにされたソレが放つ腐臭たるや凄まじく、当の紳士・淑女でさえ、その臭いは堪え難いのでしょう。だから怒るんだろ、せっかくしまってあるのに開けるなヨ!と。どっちが下劣なんだか判ったもんじゃねぇな。ハハ。

久々に本気で大笑いしました。ボラットのボケ倒しは計算し尽くされていると見た。


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ブルーカラー/怒りのはみだし労働者ども

ブルーカラー/怒りのはみだし労働者ども (ユニバーサル・セレクション2008年第8弾) 【初回生産限定】 [DVD]

監督:ポール・シュレイダー
1978年 アメリカ

自動車工場で働く3人の男が、生活苦から抜け出すべく労働組合の金庫を荒らしたところ、組合の不正を示す証拠を見つけてしまったため、追われの身になる話。

ワーキング・プアという言葉を最近よく耳にしますが、この映画の主人公達はまさにそれです。彼らは決して怠け者ではなく、むしろ過酷な労働条件によく耐えている。しかし、頑張っても生活苦から抜け出せない。もうどうにもならんのですよ。働かずに生活保護を受けたほうがマシだってんだから、そりゃ明らかに世の中がおかしいわな。

金庫荒らしを実行する中盤までは主人公達の日常を淡々と追っていきます。彼らのワーキング・プアぶりを細やかに表現しているところにはリアリティを感じました。それまでが割りとお気楽ムードだったのに対し、3人が身の危険を感じて別行動を始める中盤からはちょっとスリリングです。信条の違いによる仲違いなんかもあり、ありがちながらそれなりに惹き付けられます。ラストの台詞は、なんだろう、あの取って付けた感じは。“対立を煽ることで得している奴がいる”というのは確かにそうだろうけど、この映画がそこまで描けているとは思えないなあ。え、メインテーマはそこだったの?と驚いてしまいました。


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ハンニバル・ライジング

ハンニバル・ライジング スタンダード・エディション [DVD]

監督:ピーター・ウェーバー
2007年 アメリカ、イギリス、フランス

ハンニバル・レクター博士シリーズの4作目。ハンニバルの出自、生い立ち、彼の人間性を形作る基礎となった出来事や、ある女性との出会いなどを描いた映画。

これまでシリーズは全て観てきたし、小説も3作目までは読んだので、まあ一応、観てみましたよ。で、「へぇ、そうなんだ」とは思ったものの、後のレクター像とどうも結びつきません。彼の持ち味が最大限に活かされるのは、殺人や食人の場面ではなく、対話にあると思うのですよ。悪魔的に高度な知性と洞察力をもって言葉で人を追い詰めるのがレクターの真骨頂であると。しかしこの映画の彼はとても無口な単なる殺人マシーンなんだな。それが残念。3作目の時点で既にアレでしたが、これはもうホントに蛇足だと思いました。こんな肉付けならない方がまし。過去は明かされないままで良かった。


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